第37話 プロとアマ

  実のところ、陶芸の場合プロとアマの境界線はわからない。

  強いて言えば、陶芸で食べているか、いないか?という事で
区別できるのかも知れないが、大学の教授などをしながらの
プロと呼ばれている人もいるし、やはり定義はできない。

  プロと呼ばれている作家でも技術的に未熟な人(私のように)も
いるし、アマと呼ばれている人の中にも、技術的や知識的に
すごい人もいる。

  陶芸の場合、プロ試験というのも存在しないし、
免許も資格も必要ない。自称の世界だからプロ・アマの境は本当に難しい。

  ただひとつ言える事はプロと呼ばれている人は決して
他人のマネはできないという事くらいか・・・?
確かに他人の影響を受ける事はあるが、マネ、模倣というのは
プロの世界ではまったく意味のない事なのだ。逆に人の作品ではなく
自分独自の作品を追求しているから、プロと呼ばれるのかもわからないが・・
ただ昔の作品の写しを専門にやっている人もいるが、それは例外である。

  プロとは自分独自の作品を生み出す事を本業としている人の事かも知れない。

  では、アマと呼ばれている人はどうかと言うと、マネ、模倣が
OKなのだ。逆にそれらの行為を行っている間はアマと呼ばれている人と
言える。

  先日、「アマチュア陶芸展」なる催しを見てきたが「アマ」と
唱っている以上、「マネ、模倣がOKです」と言っている展覧会だ。
当然、昨日、今日始めた人からかなりのキャリアを積んだ人までいた。
しかしながら「アマ」と看板を出している以上、はじめから素人が
作りましたと言っているのと同じ事だ。

  「アマチュアなんだから、これくらいは下手でも大目に見てね、
プロじゃないんだから・・」という感じは否めない。
でも会場で仮に「これはアマの作品だな〜!」なんて言うと、
たぶんイヤな顔をされるだろうな?皆さん、やはり自分の作品はかわいい。
「プロの作品みたいですね」と言われた方が嬉しいに決っている。

  「アマチュア陶芸展」という名前より「○○教室陶芸展」とか
「○○窯展」という名前にした方が出品者の意識も向上すると
思われるがいかがなものだろか?

  昨今、「アマチュア対象の公募展」なる企画があるが、
はっきり言って主旨がよくわからない。

  プロ・アマの定義がはっきりしていない以上、何を基準にアマであると
言いきれるのか?アマの世界の入賞・入選とはいかなる基準なのか?
まさか、いかにも下手くそで素人っぽい作品がグランプリに
なるのだろうか?

  話は最初に戻るが、土を握って焼成すれば、本当はプロもアマも
ないのである。同じ土俵の上にいるのである。全国的な陶芸公募展だって、
プロだから入選、アマだから選外という事はないはずだ。
プロと呼ばれている人でも選外になるし、アマと呼ばれている人でも
入賞する。プロもアマもない、あるのは作品だけなのだ。

  物を作り出す以上、うまく作りたいと思うのは当たり前の事だと思う
が、初めからアマだからと、ひとくくりにする姿勢はあまり好きではない。

  私の今の立場はうまく定義できないが、プロであるという心意気を
持っている以上、下手くそでもプロであると思っている。
逆にすごい技を持っていても、自分はアマと思っている限り、
決してアマと呼ばれている領域から抜け出る事はできない。

2001年1月20日
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