第41話 コーヒーと器

  まさか生まれて一度もコーヒーを飲んだ事がない人はいないだろう。
あの香ばしい香りのする飲み物は、しばしのリラックス感を
我々に与えてくれる。
休憩時間の事を「コーヒーブレイク」と呼ぶくらいなのだから。

  ちなみにコーヒーを日本語にすると、「南米産豆出し汁」と
いうそうだが、これは南米産のコーヒーが多いからだろう。
ブラジル、コロンビア、イエメン、ジャマイカ・・・等々産地は結構
色々な所にある。おまけだがTVは日本語で「箱型電波受像機」である。

  
  話がいきなり脱線してしまったが、そのコーヒーにかかせないのが、
コーヒーカップ。厳密にはコーヒー碗皿である。マグカップやフ
リーカップ、はたまた紙コップで飲む場合もあるが、
普通はカップとソーサーが対になったコーヒー碗皿で飲む。

  このコーヒー碗皿は陶芸家の作るアイテムの代表格だ。
だいたい日本人がコーヒー碗皿を選ぶ場合、地味な土味のある器を
選ぶ傾向がある。しかしまた、ウエッジウッドやマイセンの磁器物の器も
人気がある。

  しかしながら私の作るコーヒー碗皿は、まあ、見事に派手である。
金・ピンク・赤・緑・青・オレンジ等々いろんな色を駆使して作っている。
理由は大きく2つある。

  ひとつめは、「他にないコーヒー碗皿を作りたい」という事。
だいたいコーヒー碗皿の形というものは、そう奇抜な形はない。
どれもほぼ同じ形だと考えて良い。(もちろん例外もあるが)
飲むという機能性を重視した場合、やはり形がスタンダードになってしまう
のは仕方のない事だろう。そうなると、後は釉薬の色や装飾の仕方で違いを
出すしかない。地味な土味系の器は他の作家さんが作っておられるので、
私がやる必要性はない。そういう理由で自分流に派出に色を並べてみた。

  ふたつめは、「目立ちたい」である。来客時に私のコーヒー碗皿を
見るなり「良い器ですね」「変わった器ですね」「なんだ?こりゃ〜?」
「派出だな〜!」なんでもいい。一言、器に対して感想をもらして
くれれば、それで私は大満足なのだ。またそこから「話題」が生まれ、
会話が弾めばなおさら嬉しい。

  コーヒーのCMに「ダバダ〜♪○×は知っている!違いのわかる男」と
いうのがある。有名人がコーヒーを飲むアレである。いつかは私も自作の
コーヒー碗皿をダンディーに持ちながら、そのCMに出てみたいものだ。

  「ダバダ〜♪熊本栄司は知っている!」・・・
しかし熊本栄司を誰も知らない!(爆)

  私は有名ではないが、一人でも私のコーヒー碗皿を使う時に
無名作家・熊本を思い出してくれるような器をこれからも作って行きたいと
思っている。

2001年5月22日
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