第50話  ショッカーな作品

  前回の独り言の続きで、陶芸がわからないなりにもっと書いてみようと思う。

  仮面ライダーに出て来る「ショッカー」というキャラクターを
皆さんはご存知だろうか?

  悪者の親玉について、「キィーーーーーーッ!!」とか言って出て来る、
いわゆる、時代劇で悪代官の下で「野郎ども〜!やってしまえ〜!!」と
いう、いわゆる、野郎どもである。

  しかし、悲しいかな、登場したかと思ったら仮面ライダーの一撃により、
アッと言う間にブラウン管から姿を消してしまう、
なんとも悲しいキャラクターなのだ。

  その「ショッカー」というのが、全員、黒いボディータイツに
白い色で骨のような模様が書いてある。顔までそのタイツをかぶっているので、
個人の区別がまったくつかない。

  その「ショッカー」と陶芸が、何の関係があるのかと、
不思議に思われるだろうが、私、個人的には焼物の世界にも、
この誰が誰なのかわからない「ショッカー」的な作品が多く
存在するのには少々考えさせられる。
それは、アマチュアの人をはじめ、
プロの陶芸作家と呼ばれている人にも多く見受けられる。

  この現象を、私は陶芸界の「ショッカー現象」と呼ぶようにしている。

  私は派手な作品も作ってはいるけど、本当の事を言うと、
備前焼大好き人間である。あの土味・焼味。なかなか備前焼に勝とうと
思うと相当にシンドイと思う。本当は備前焼みたいな焼物もしてみたいと
思っている。(だけどあえてしない、まったくの偏屈人間である)

  しかし残念ながら、備前はショッカーの量産現場であるような気もするのだよ。

  そりゃ〜、無地で・・焼き〆で・・形も似ている・・となると、
そこに作者の影を見る事が本当に難しくなってくる。
備前焼の作品をグチャグチャに並べてみて、あなたはどれがどれと
判別できるだろうか?

  出来る人もいるにはいるだろうが、よほどの備前マニアか、
鑑定団の先生くらいか?一般の人にはほとんど無理な話である。
私は無理だ。

  私に見る目がないのも認めるけど、見る目を相当につけないと、
作家判別が困難というのもおかしな話だと思ってしまう。
よく百貨店で備前焼が並んではいるが、作品の前に名前と値段がなければ
誰が作ったのか、さーーーーーーーーーっぱりわかならい。
これを誰が誰なのかわからない「ショッカー現象」と呼ばずには
おれないだろう。

  私は先にも述べたが、備前焼を悪く言うつもりはさらさらなく無く。
むしろ「アイ・ラブ・備前」なのだ。しかし、それと受ける印象というのは
別問題だし、事実、某百貨店の画廊担当の人も、私と同じ意見だったので
驚いてしまったし、個展先で出会う陶芸作家も私と同じ意見だった。

  まさか、備前焼作家の人が一斉に振り向いた時、顔まで皆同じという事
はないだろう。結構個性的な作家が備前には多いのに、なぜかよく似た作品
を見る時、見分けのつかないショッカーのおそろいの服を連想してしまう。
あれだけ素晴らしい色が出る備前焼。もっと個性的だったら魅力倍増だと
私個人は思う。

  これは備前焼に限った事じゃないけど、今までの長い歴史の中で生き
残ってきた、スタンダードの焼き方や形にしてしまうのが、敵(世間)か
らの攻撃を受けなくて楽だ。うけも良い。そういう人が多くなると、
同じ作品群が多くなる。作品の良し悪しの事を言っているのじゃない。
受ける印象なのだ。

  たぶん、こう書くと作家自身は、同じ形のように見えても全然違う!と
言われるだろう。それで結構なのだが、ここではあくまで「私」はその違い
がわからない!!と言っているのである。

  この文章を読んでいる皆さんはいかがなものだろうか?こういう事を
言ってしまうのは、「裸の王様」的な事で、口にするのはタブーなの
だろうか?私の意見が間違っているのだろうか?

  最近の備前焼作家の中には、今までにない造形美を作り出している作家
も出ていて、やはり造形のすばらしさと、あの備前焼の肌合いがマッチして
いてとても良い。

  周りが黒いショッカーだらけで、自分だけ赤いショッカー服を着るのは
勇気がいるし、攻撃や非難の対象になるだろうが、逆にその他大勢の中に
埋もれていて、見分けがつかないよりは作家としては良いのではないか?
と思う!

  どうせなら、最後に仮面ライダーにライダーキックを浴びせられ、
大爆発で吹っ飛ぶ個性的怪人の方がカッコイイ?と思うのは
私だけだろうか?

・・・・・・私だけだろうな?(^◇^;)

2004年1月25日
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