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第3話 公募展

  陶芸を始めてまだ1年も経たない頃、先輩作家とグループ展を
開かせていただく事になった。もちろん案内状のハガキ(DM)も製
作された。作品写真とプロフィール(陶歴)を載せると言うのだ。
当然ながら超新人である私に陶歴なんてあるわけもなく、
なにも書く事がないのである。仕方ないので大学卒(しかも、外国語学部)
と記載した。

  だから・・・「なんでもいい、陶歴が欲しい!」
と心の中から当時は思った。

  公募展への出品動機は実に不純だった。
陶歴が欲しいのもそうだが、入選するとパンフレット(小雑誌)に
載せてくれる!下手すれば賞金まで入ってくる!!
だから純粋に自分の腕試しとか作品を多くの人に見ていただこう・・・
などとは微塵も思っていなかった。作品なんてどうでもいいのだ、
ただただ入選さえすればそれでよかった。

  しかし、現実は厳しかった。チョコチョコと手先で作った作品で、
しかも審査員から票を集めるべく、奇をてらった姿勢では結果は
当然落選だった!

  それから、自分の表現したいのは何なのか?
またそれを実現するには、どのような技法を用いるべきなのか?・・・
などと考えだした。やはり始めから全国規模の公募展への出品は
私にとってハードルが高かったので、まずは地方の展覧会から
出品し始めた。

  前回とは違い、それなりに作品重視の姿勢で臨んだ結果
(・・と言っても下心が完全に無くなった訳ではないんだが)
地方展ではそれなりの結果が出せるようになってきた。
新聞記事にもなり、賞金も入ってきた!
いつのまにか実力が少しずつではあるがついてきたような気分に
させられた。

  女の子にモテたいという下心からエレキギターを始めたのだけど、
気がつくとそれなりに上達していて「もっと上手くなりたい!」とか
「オリジナルの曲を演ってみたい!」という行動パターンと
酷似している事に気がついた。

  現在はそれほど陶歴にこだわる事は無くなった。
公募展に出品していなくてもいい作品を作っておられる作家は
たくさんいる。作品の価値は陶歴が立派という事と関係ないからだ。

  だからと言って一切公募展に挑戦してない人が公募展の無意味さを
論じるのは、いかがなものかと思う。たかが入選、されど入選。
全国規模の公募展で入選するのは、はっきり言ってかなりキツイですぞ!                   
2000年1月25日
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